1998-04-10 第142回国会 衆議院 科学技術委員会 第7号
○高木仁三郎君 お答えいたします。 私たちの国際研究の中では、この問題を詳しく検討いたしました。 その結論としては、再処理をやることによって、かえって、再処理そのものに伴う、再処理工場の運転に伴う環境への放射能放出がある、これも一種の廃棄物問題である。 それに加えて、高レベル、中レベル、低レベルという形で、各種の放射性廃棄物が発生します。これの方が、廃棄物の容量にしますと、どんなに低く見積もっても
○高木仁三郎君 お答えいたします。 私たちの国際研究の中では、この問題を詳しく検討いたしました。 その結論としては、再処理をやることによって、かえって、再処理そのものに伴う、再処理工場の運転に伴う環境への放射能放出がある、これも一種の廃棄物問題である。 それに加えて、高レベル、中レベル、低レベルという形で、各種の放射性廃棄物が発生します。これの方が、廃棄物の容量にしますと、どんなに低く見積もっても
○高木仁三郎君 お答えいたします。 「もんじゅ」のことについては、基本的に辻委員のおっしゃるとおりだと思います。 私は、現在、「もんじゅ」の運転再開、あるいは高速増殖炉計画全体を強引に進めるべき理由はない、むしろ、より慎重に、広い立場から議論すべきだと思います。 フランスで、高速増殖炉スーパーフェニックスが、最終的に計画が放棄されて、今後解体されるということになった。その中で、高速増殖炉計画、
○高木仁三郎君 高木でございます。 機会を与えていただきまして、ありがとうございます。長年、日本の原子力行政を見守ってきた、特に、比較的初期の段階から動燃がやってきたことを見守ってきた人間として、発言させてもらいます。 今回の法案も、一連の動燃が行ってきた事態についての否定的な認識を踏まえて、抜本的な改革ということが言われている、そういう趣旨から法案が提案されていると思います。 私は、今日のような
○高木参考人 お答えします。 私の著書に、例えばプルトニウムは人類がつくり出した最高の毒物であるというふうに書いたという記憶は私はありませんので、ちょっと誤解かと思います。この世に存在する元素としては最高級の毒性を持つという表現はしたと思いますが、生物毒とか他の毒とか、私は比較する立場にありません。しかし、最高であるかどうかはともかくとして、プルトニウムが強い毒性を持つことは間違いないところだと思
○高木参考人 お答えいたします。 先ほどプルトニウムの危険性ということを一般的にお話ししましたけれども、具体的に少しお話ししたいと思います。 現在プルトニウムは使用済み燃料の中に発生するわけですけれども、その使用済み燃料の中に発生したプルトニウムを再処理によって回収する。現在一番大きく問題になっておりますのは、先ほどもちょっと申し上げました新しい日米原子力協定に基づくプルトニウム空輸という問題でありますけれども
○高木参考人 高木でございます。私は今回の法改正に反対します。その根拠をここに述べさせていただきます。 今回の法改正の目的は、核燃料物質、特に改正法案の規定では「特定核燃料物質」、具体的には濃縮ウランとプルトニウム、端的に言うとプルトニウムということだと思いますけれども、その防護というこれまでになかった概念と措置を導入することにあると考えます。これは、これまでよりもはるかに大量のプルトニウムの取り
○高木参考人 お答えいたします。先ほど申し上げなかった点についてだけ申し上げます。 それは、今の発生者責任の問題に尽きると思います。そもそも現在の法体系の中では、原子力発電所を最初に許認可する段階で、廃棄物の発生のそもそもの問題について一切問われない仕組みになっております。一応廃棄物問題は切り離して、別途、例えば安全審査を受けるということになっておりますけれども、これは非常に問題があるというふうに
○高木参考人 お答えいたします。 極めて時間が短いので、端的に問題点だけを言わせていただきます。 先ほど石橋参考人の方から、発生者責任の原則にかかわる問題がありましたけれども、その他を含めまして、今回の法律の一部改正案は、安全という観点から私たちが到底容認できないものであるというふうに考えます。現行の原子炉等規制法も、廃棄物の管理、処理処分の安全確保について決して十分なものではないというふうに思
○高木参考人 高木でございます。お答えいたします。 私、以前からも行っておりますけれども、この問題が出てから何回か現地に足を運んで、現地の立地条件も見せていただきましたが、問題は、特に再処理工場及び低レベル廃棄物施設かと思います。 再処理工場に関しましては、現在、セラフイールド再処理工場の汚染等々が世界的にも大変問題になっておりますように、大変環境汚染の可能性の強い施設であります。しかも、現在の
○参考人(高木仁三郎君) お答えいたします。 問題が四点ばかり大きな問題ございまして、時間も制約がございますので、それぞれ簡単になるかと思いますが、その点は御了解いただきまして説明させていただきます。 まず、スリーマイルアイランドの事故でございますが、これはケメニー委員会の報告にも、二度と起こしてはならない事故であるというふうに言われているように、私もこの事故は結果として大したことなかったということで
○参考人(高木仁三郎君) やはり非常にむずかしい御質問だと思います。私もいまこれという意見を持ち合わしていないんですけれども、一つの問題としては、やはり余り他の世界の用語に還元してしまうと、かえって単純化のきらいがあるということがありますので、御意見は私どもの今後の参考にさせていただきますが、いまのところむずかしい専門用語のようなことをやたらに使うべきでないということについては、私も同意見でございますが
○参考人(高木仁三郎君) 御紹介にあずかりました高木でございます。時間の制約もありますので、ごく基本的な安全性についての私の考え方を述べてみたいと思います。 私の考えは、いまの原子力開発には基本的に非常に大きな危険性が内在しているということでありますし、その安全性というものは、決して確立されていないところか、実は非常に危険などころに私たちの社会を追いやるのではないかという基本的な考えでございます。
○参考人(高木仁三郎君) お答えいたします。 不確定要素が非常に多い話でございますが、再処理工場の技術に関しましては、ポイントとしましては何点かあると思います。 一つは、やはり先ほどから申しましたように、非常に大量の放射能を扱う技術、それをうまく閉じ込めておけるかどうかという問題が一点でございます。 それから第二点目は、やはり非常に大きな放射能を扱うということと関係しますけれども、しながらも非常
○参考人(高木仁三郎君) お答えいたします。 最初の、まず大事故の可能性の問題でございますが、先ほど簡単に触れましたことをもう少し詳しく説明さしていただきます。 御承知のように、再処理工場に入ってまいります使用済み燃料というのは、百五十日ないし二百日ぐらい冷却した燃料なので、原子炉停止直後の炉心の放射能に比べれば短寿命の、寿命の短かい放射性物質は減っているわけですから少ないわけですけれども、別の
○参考人(高木仁三郎君) 高木でございます。 御承知のように、スリーマイルアイランド原発事故によって、いま原子力発電の全体がその全過程において、安全性だけでなくて経済性も含めまして根本から見直すべきときに来ているというふうに思われます。その観点からいたしますと、本法案の前提になっていますような原子力発電計画の拡大を前提とした再処理事業の拡大、さらに民間移行というステップをいま図るべきときではないというふうに